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要領の悪い子もいますから

20230325 埋まっている記憶

絵を描いていて、少しでも印象に既視感があると不安になる。

パクリだと指摘されるとか、影響受けすぎと揶揄されるとか、訴えられるとか、そういう「自分の立場に不利益がある」懸念、だと解釈していた。まぁインターネット見過ぎた俺のただの不安症だなと捉えていたんだけど、今日、ふと蘇った記憶があった。

 

中学生の頃、当時は漫画家に憧れていて、創作キャラクターを作って名前や設定をつけて描いていたんだが、それを割と周りに見せていて、

1人キャラの名前が、美術部の同級生の名前と似ていて、正確に思い出せないけど、それについて本人から何かしら文句を言われた、という記憶。

似てるのがイヤだとか変えてくれと言われたわけではないのは覚えていて、なんだったんだろう、嫌味みたいな雰囲気だったような気がする。難癖と言うべきか。イヤだけど直接イヤだと言いたくなかったのか。???

あるいは自分が悪い意味に捉えてしまっただけかもしれない。言われた内容は思い出せないが、ともかく「自分が人を不快にさせた」という記憶として自分の中に残っていた。のを、今思い出した。

 

自分の描いたものが何かに似ている、有名なキャラとかよりも身の回りの直接関わりのある人の創作物や外見などに似ること、が、その人を不快にさせるのではないか、という懸念が、その記憶を発端にして反射的に湧いているらしい。

 

トラウマというほどじゃないが、たぶんこういう「意図がちゃんと読めてないがとにかく周りの人間の顔が曇った」という記憶が、俺の脳の中に無数に埋まっている。そして埋まっていることを普段忘れている。

忘れているが、埋まっているそれが、俺の行動にしばしばストップをかける。「なぜダメなのかよく考えたらわからないが、なんとなく抵抗がある」行動がたくさんある。

例に挙げたのは創作のことだが、もっと遍在しているのは日常的な動作で、食事だとかなんだとか、人前でほぼ何一つ"自然に"できない。

 

変に頭が回るせいで、自分が何を気にしているのか、思考だけでアタリをつけてしまえるし、「自分がしょうもない人間だからこういうことを気にするんです」と意味不明な宣言をしてしまうことも多いが、

「なぜこれに抵抗があるんだろう」と直接思考を回す前に、いったん「たぶん昔、人になんか言われたんだろうな」という予測と、「この行動に文句をつけてるのだとすれば相手の方がよくわかんないし、別に気にしなくていいな」という処理の工程を踏んだ方が、健全に近づけるような気がする。